自転車運賃無料キャンペ 10月~南海フェリー

 和歌山―徳島間の南海フェリーの利用を促進するため、 和歌山市は同社と協力して10月1日から来年3月31日までの半年間、 「自転車無料キャンペーン」 を実施する。 自転車でフェリーを利用する際、 旅客運賃 (往復3800円) と別に必要な自転車手荷物運賃 (同1200円) が無料になる。

 市交通政策課によると、 和歌山徳島航路は、 本州と四国を結ぶ海の道として物流面や観光面で重要な役割を果たしてきたが、 平成10年4月の明石海峡大橋の供用以降、 利用者は減少。 平成9年度の年間利用者は35万5810人だったが、 23年度は約3割の10万9416人まで落ち込んでいる。

 21~23年度には国や県の補助金を活用し、 乗用車の運賃割引や自転車運賃無料の試行などを行ったが、 景気低迷や燃料費の高騰なども影響し、 利用者減少に歯止めを掛けるには到らず、 ことし3月で補助は終了した。

 今回のキャンペーンは、 徳島から和歌山の自転車手荷物運賃を市が補助し、 和歌山から徳島の分は南海フェリーの負担となっている。

 自転車の利用は大型連休や夏休みを含む上半期が多く、 22年度は下半期700人に対し上半期1085人、 21年度は下半期が595人、 上半期は1277人だった。

 市は、 キャンペーンの効果で300~400人の利用者が増え、 上半期と同程度になることを期待している。

 大橋建一市長は 「和歌山市は地形的に平坦で、 自転車で観光するのに適した土地。 運賃が安くなることで徳島から和歌山への観光客を増やしていきたい」 と話している。