国産品の消費拡大を応援 首都圏でポイントプログラム開始

 国産の農産物を買うと、 抽選で国産の農産物が当たる。 国産食料品の消費拡大と食料自給率向上を応援するポイントプログラムが20日にスタートした。

 プログラムは、 農林水産省の 「国産食料品等ポイント活動支援事業」。 大手スーパーのイトーヨーカ堂と連携し、 キャンペーンを実施。 首都圏113店舗で、 同社が販売する国産米(19品目40アイテム)を購入すると、 税抜き100円につき1ポイントが付与される。

 このポイントを 「国産食料品応援ポイント=こくポ」 といい、 獲得したポイント数は、 会計レジで発行されるクーポン券で確認できる。 専用のウェブサイト(http://kokupo.jp/pc/i ndex.html)にアクセスし応募すれば、 毛ガニや和牛など全国の特産品が当たる。 国産品を消費することがさらなる国産品の消費につながるという食料自給率の向上に貢献できる制度は、 地産地消を促進し得る新たな流通の循環モデルになると思う。

 昨今、 地産地消が注目され和歌山では 「和産和消」 という言葉が生まれた。 スーパーの各売り場へ行けば地場産品を集めた棚やサインが施され、 消費者も地産地消に貢献できる機会が増えてきた。

 筆者が暮らす広島県では、 地産地消の域を機械製品や衣類にまで広げ、 それを販売促進する協同体が形成されている。 「選ぶなら身近な良いものひろしま製品」 をスローガンに、 県が中心となり構成する団体は、 「BUYひろしま」 という共通のステッカーで地場産品の消費拡大を視覚的に訴えている。 対象となる産品には広島県府中町に本社を置くマツダ車も含まれるなど幅広く、 地場産品をウェブ上で検索できるシステムの公開や積極的なイベント開催など、 地産地消の一体感を覚える。

 地産地消を心掛けることは地域の発展に貢献できることを皆理解しているが、 努力の域であることは否めない。 もし 「こくポ」 のようなポイントプログラムが、 地域で実施されれば、 地産地消の一体感がさらに深まるだろう。
          (次田尚弘/広島)