和工4連覇 全国高校ラグビー和歌山県大会
第92回全国高校ラグビーフットボール大会県大会の決勝が10日、 和歌山市毛見の紀三井寺公園補助競技場で行われ、 和歌山工が4連覇を達成した。 3年ぶりの熊野との対戦は、 前半を7―7の同点で折り返した。 後半に入り和歌山工は2トライ1ゴールを挙げ、 奪ったリードを全員で守り、 重量FWを誇る熊野の反撃を7点に抑え、 19―14で接戦を制した。 和工は20回目の花園切符を手した。 しんぽう写真館はこちらから
◇決勝
和工19 (7―7、12―7)14熊野
準決勝までの失点はわずか5という堅実な守りの和工とFW陣の奮起で勝ち上がってきた熊野の決戦は、 序盤から和工がスピードを生かした攻撃で、 相手ゴール前に迫った。 あとわずかのところで熊野のDFが踏ん張り、 得点に至らなかったが、 前半15分、 相手左中間のゴール前PKから西出が持ち込み、 待望の先制トライ。 丸山がゴールを決め7点をリードした。
モール、 ラック、 スクラムとあらゆる角度から攻撃を仕掛ける和工に対し、 熊野は防戦一方だったが、 23分、 自陣22㍍付近のカウンターアタックから濱、武村とボールがわたり、 武村が和工DFをかわし50㍍独走でトライ、 濱のゴールで2点を加え、 熊野はわずかワンチャンスで同点に追いつき前半を終えた。
後半5分、 和工は敵陣22㍍中央付近のラックから右に展開。 石井、 岩本、 小栗とつなぎ、 小栗が熊野DFを振り切り、 右隅にトライを挙げた。 ゴール不成功だったが、 5点をリードし、 24分には、 和工がパワーでゴール前に突進。 鈴木が熊野DFの間を潜り込みながらトライ。 土岐のゴールで12点にリードを広げた。
熊野は100㌔以上の2人を含め8人の合計体重で和工と36㌔差という重量FWを軸に挽回を狙ったが、 そのFW陣を前に出させない和工DFの頑張りが光った。 終了間際に1トライ1ゴールを返されたが、 すぐにノーサイドのホイッスルが響き渡り、 優勝旗は再び和工フィフティーンの手に戻った。
就任1年目で、 選手たちから胴上げの祝福を受けた和工・濱口監督は 「胴上げの気分は最高。 選手たちには小さなFWでも勝てるところを見せろ、 感動できる試合を見せろと言ったが、 よく頑張ってくれた。 花園に行っても、 うちが全国1小さいチームだと思うが、 1勝できるようにさらにトレーニングに励み、 小さくてもできることを示し、 みんなに勇気を与えたい」 とした。
土岐主将は 「ここに来るまで、 チームにも浮き沈みがあったが、 みんなが支えてくれた。 前半同点だったが、 1年間守りをしっかり取り組んできたので決勝でも負けない自信があった。 花園で今までにない勝利を、 学校に持って帰りたい」 と瞳を輝かせた。