海南FCが初優勝 和歌山県サッカーフェス

 第91回全国高校サッカー選手権大会和歌山大会の決勝が11日、和歌山市毛見の紀三井寺公園補助競技場で行われ、和歌山北が初芝橋本を3―1で破り、7年ぶり11回目の優勝を決めた。前回と同じ顔合わせで雪辱に燃える和北は、開始早々から果敢に相手ゴールに迫り、新居のPKで先制すると、後半には松本、後藤のゴールで追加点を挙げ、初芝橋本の反撃を1点の抑え快勝した。和北は12月30日、東京・国立競技場で開幕する全国大会の出場切符(9回目)を手にした。しんぽう写真館はこちらから

 ◇決勝
和北 3 (1―0、2―1) 1 初芝橋本

 準決勝では近大和歌山を接戦の末延長戦で下し、ムードに乗る和北は、決勝にはFW田口が出場停止という厳しい状況で臨んだが、序盤からスピードを生かした攻撃で、主導権を握りはつらつとした動きを展開した。

 コーナーキックからのセットプレーではヘディングシュートも放ち、相手GKの好セーブに阻まれたものの、和北の次々に繰り出す攻めは効果的で、相手の反則で得たPKを新居が冷静に決め1点を先制した。中盤からは初芝橋本もパスをつなぎ反撃に転じたが、和北の守りは硬く1点リードで前半を終了した。

後半に入り、前半から続く初芝橋本のリズムを崩したい和北は、左サイドからゴール前に持ち込んだ後藤のパスに松本が合わせ、待望の追加点を挙げ、初芝橋本を突き放した。
降りしきる雨の中、中盤で1点を返されたものの、相手DFの隙を突き、後藤が走り込みながらシュート。3点目となるゴールを決め、優勝に王手をかけた。終盤は初芝橋本も逆転を目指し奮起したが、少なくなる残り時間と2点差というプレッシャーにミスも多く、終始主導権を離さず、攻撃スタイルで挑んだ和北が勝利をつかんだ。

和北・中村監督は「和歌山代表となり身の引き締まる思いだが、優勝できてうれしい。攻撃が切れることなく展開できたのは良かったが、相手にボールを回された点は次への課題だ。全国へは技術、戦術ともワンランク上のサッカーで臨みたい」とした。平主将は「リベンジするつもりで思いっきりプレーしようと思った。スペースを広くつかった攻撃ができ得点につながった。全国でも全員で戦い、まず1勝を目指す」と力強く答えた。
《和歌山北イレブン》部長=藤村温▽監督=中村大吾▽主将=平和也▽選手=本原広康、中口隆紀、福田聖也、辻賢太郎、下地皓太、鹿嶋夕斗、小川弘翔、馬崎直士、後藤慎也、田口遼、星本知也、箸尾朋弥、松本峻、古山昌輝、池島晋之介、榎本勝仁、矢高裕月、三宅智税、脇村翔治、山本英作、伊藤琢朗、木原脩斗、蟻本陸、新居典樹