利便性をチャンスに 関空第2ターミナルがオープン

 先月28日、 関西国際空港に格安航空会社(LCC)専用の第2ターミナルがオープンした。

 建築費を大幅に抑えたというターミナルビルは平屋建て。 鉄骨や屋根の裏面が通路から見えるなど、 高級感は感じられないものの白を基調とした造りは清潔感があり、 高い天井は空港らしい開放感がある。

コンビニエンスストアやコーヒーショップ、 レストランも入居し、 利用者が不自由に感じることはなさそうだ。 一部の空港バスは、 第1ターミナルを経由し同ターミナルを発着。 第1ターミナルからは無料の連絡バスが24時間運行。 同ターミナル直結の駐車場 (有料) が用意されるなど、 利便性も保たれている。

 ことし3月から就航しているピーチ・アビエーション(本コーナー第56号で紹介)は、 同ターミナルを使用する唯一の航空会社だ。 同社は路線の拡大を続け、 現在は国内5路線(いずれも関西=新千歳、 福岡、 長崎、 鹿児島、 那覇)、 国際3路線(いずれも関西=ソウル、 香港、 台北)へ就航している。 格安のセール運賃(翌年1~2月出発の限定便)では、 関西=長崎の片道運賃が990円から設定されるなど、 高速バスに乗る感覚で遠方へフライトできる時代になってきた。 また、 第1ターミナルでは、 スカイマーク、 ジェットスタージャパンなどが国内線を新たに運航。 国内線、 国際線共に、 格安な運賃で搭乗できる便が増えている。

 私たち和歌山県北部の住民にとって関西国際空港は、 日本全国、 世界へのハブ(拠点)空港といえるだろう。 利便性の向上を観光客や企業誘致、 ビジネスのチャンスにしていきたい。
         (次田尚弘/和歌山)