昭和45年から毎月発行 「川柳塔わかやま」が500号

 和歌山の川柳結社「川柳塔わかやま吟社」(川上大輪主幹)が毎月1回発行している同人誌「川柳塔わかやま」が500号を超えた。川上主幹(65)=和歌山市六十谷、本紙「しんぽう文芸」選者=は「川柳は楽しい。紙と鉛筆さえあれば誰でもできます。落ち込んでいるときは支えになり、友達もたくさんできる。1000号を目指し皆さまと共に歩み続けたい」と話している。

 川柳塔わかやま吟社は昭和45年の創立で、「川柳塔わかやま」は同年からの発行。100号ごとの節目には別冊句文集『あおい海』も出版してきた。

 今回の『あおい海』第5集は500号(昨年11月)との合同として作られ、川上さんの句「グーチョキパーどの手もみんな欲がある」「一滴の水平成に辿り着く」など、39人の10句ずつ計390句が掲載されている。

 4年前から4代目主幹を務める川上さんは、創立時からのメンバー7人のうちの一人で柳歴43年。「懐かしい人、お世話になった人が大勢。思い出がよみがえります」と話す。

 川柳界の芥川賞「オール川柳」大賞をはじめ、全日本川柳大会や国民文化祭の文部大臣賞などを受賞し、選者や講師で全国を飛び回っている川上さん。

 「川柳は人間にかかわること全てを歌う短詩。俳句のように制約がなく、結社はあるが縛られない。自由でみな平等。全国どこへ行っても昔からの知り合いのようです」とほほ笑む。

 そして「好きな句は余韻があり想像が広がる句。たかが川柳、されど川柳です。自分を再発見することもあり自分の分身。皆さんも日記代わりにいかがですか。若い方もぜひ」と呼び掛けている。

 問い合わせは川上さん(℡・FAX073・462・7229)。