最新の手術支援ロボ導入 日赤和歌山医療センター

 日赤和歌山医療センター(和歌山市小松原通)は、 近畿圏で第1号となる内視鏡手術支援ロボット 「ダ・ヴィンチ」 の最新機種(ダ・ヴィンチSi)を導入した。 従来機種で1台だった、 遠隔操作をするコンソール(操作台)が2台に増え、 操作性が向上した。

 前立腺がんの手術などの支援ロボット、 ダ・ヴィンチはさまざまな手術具を装着できる3本の腕と内視鏡を備え、 医師が手術室内にあるコンソールに座り、 3次元の画像を見ながら機械を操作し、 患部の切除や縫合を行う。 低侵襲手術なので、 体への負担が小さくて回復が早く、 早期退院が可能とされている。

 最新機種は2台のコンソールを使い、 医師2人よる執刀が可能となった。 また電気メスの操作性が向上し、 画像がフルハイビジョン化するなどしている。

 同センターでは、 年間約80~100件の前立腺がんの手術を行っている。 地域がん診療連携拠点病院として地域医療に貢献するため、 今回の導入を決めた。 ダ・ヴィンチ手術チームを編成し、 トレーニングセンターでの認定研修、 他施設での症例見学などを経て、 春からの稼働を予定している。 同センター第二泌尿器科部の金岡俊雄部長は 「導入でこれまで以上に生活の質を重視した、 より安全で低侵襲な前立腺がんの手術を県民の皆さまに提供していきたい」 と話している。

 県内では県立医科大学が昨年、 ダ・ヴィンチを導入し、 手術を行っている。