「海南医療センター」竣工 3月開院

 海南市が日方の大型ショッピングセンター跡地に建設した新病院の竣工式が17日に行われ、 神出政巳市長をはじめ仁坂吉伸知事や行政、 議会、 病院、 地元、 工事関係者ら約100人が出席。 テープカットで祝った。 市民病院に代わる地域の拠点病院として3月1日、 「海南医療センター」 と名称を新たに開院する。

 神出市長が 「より高度な医療サービスが提供できるものと確信しています。 これを機に本来の病院機能の充実はもちろん、 地域医療連携の核としての役割を積極的に果たしてまいります」 と式辞。 市議会の山部弘議長があいさつした。 山田陽一院長が事業経過を報告し、 来賓の仁坂知事や国会議員らが祝辞。 県立医科大学の板倉徹学長が 「連携して地域医療に貢献していきましょう」 と述べた。

 設計、 施工業者や寄付を行った団体に感謝状を贈呈し、 小山陽病院事業管理者が 「博愛と信頼を基本理念に市民に信頼される病院を目指します」 と謝辞。 式終了後、 玄関前に場所を移して神出市長ら11人がテープにはさみを入れた。

 昭和38年に建てられた市民病院の老朽化、 耐震対策として新築移転。 平成20年度に基本構想を策定し、 23年3月から工事を進めてきた。

 新病院は免震構造の鉄筋コンクリート5階建て、 延べ床面積は約1万600平方㍍。 1、 2階に診療と管理部門、 3階以上に150床の病棟を設けている。 また、 新たに内視鏡センターを新設。 消化器系疾病への対処能力を向上させる。

 最新鋭のMRI (磁気共鳴画像装置) やCT、 X線テレビ装置といった医療機器を備え、 高度な医療サービスを提供。 機能性や利便性の向上へ電子カルテ・オーダリングシステムを導入する他、 屋上に自家発電機や機械室を備え、 津波発生時には緊急避難ビルとして活用できる。

 外来は3月4日から。 市民病院は23日が最後の外来受け付けとなる。