和北、笠田の16連覇阻止し初V 和歌山県高校総体ソフト

県高校総体は1、2の両日、県内各地でさまざまな競技が行われた。海南市民グラウンドで熱戦が繰り広げられたソフトボール女子では、和歌山北が16連覇を狙った笠田を4―2で破り初優勝を飾った。7年連続の同カードとなった決勝は、和北が先制、笠田が逆転する序盤から激戦となったが、3回和北は、同点打の井田が相手失策を見逃さない好走塁で勝ち越し、5回にはチャンスメーカーの殿井咲を2塁に、井田がこの試合3打点目の適時打でリードを広げた。守っては殿井咲の双子の姉・幸が丁寧なマウンドさばきで、笠田に反撃を許さず、うれしい全日本高校選手権(福岡)切符を手にした。

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◇決勝
和歌山北
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笠田

11回目の決勝に挑む和北と通算44回目の優勝を目指す笠田との対戦は初回、和北が先頭の主将・殿井咲の右越え2塁打を足掛かりに、1死3塁から井田の内野ゴロの間に、殿井咲が先制のホームを踏んだ。2回、笠田に逆転を許し、追う立場となった和北は3回、1死から殿井咲が四球、大岡が送り2死2塁とし、井田が中前適時打で同点とした。なおも、2塁を狙った井田は、捕手からの送球が外野に転がる間に、一気に生還。1点を勝ち越した。

5回には、殿井咲が内野失策で出塁、2死2塁と好機を迎え、再び井田が中前適時打を放ち、リードを広げた。

先発のマウンドを任された殿井幸は、2点を失ったが、走者を出しながらも丁寧な投球で、笠田打線を抑え、5回以降は無安打で2点差を守り切った。

笠田は、2回に2死1、3塁から、奥田の左右間適時打で2点を奪っただけで、力投する兵庫を援護できなかった。

和北は7月30日から福岡市で開催される全日本高校女子ソフトボール選手権の県代表となる他、7月21日から京都府宮津市で開かれる近畿高校選手権に、県春季選手権を制した笠田と出場する。

和北の森監督は「個々の能力は高くないがチームワークで一丸となって戦い、よくまとまってくれた」とした。殿井咲主将は「初の優勝! やりました。本当にうれしい。チームワークは最強。インターハイはまず1勝が目標」と意欲を示した。完投した殿井幸投手は「みんなでつかんだ勝利。マウンドでは緊張と不安でいっぱいだったけど、守ってくれるチームメートを信じて投げた」。好走塁と殊勲打の井田選手は「チームワークの優勝。自分が打って、勝利に結び付いたのも、とてもうれしい」と微笑んだ。

《和歌山北》監督=森祥悟▽主将=殿井咲▽選手=山本絵理奈、大岡愛花、西川麻梨奈、安達夕起、井田遥、吉居未有、殿井幸、中井咲良、中西悠華、西山栞奈、井口怜芳、中西葉月、山岡梨紗、藤本柊香、椿麻実、右安優美、工藤若菜