ぶらくり丁への場外馬券場設置 年内に国が判断

 和歌山市米屋町のぶらくり丁ブリスビル地下の兵庫県競馬組合場外馬券場設置計画で、設置に向けた和歌山西署との協議が完了したことが、計画を進める場外馬券場設置事業所「㈱キャンター」への取材で分かった。設置の可否は、残すところ農林水産省の判断に委ねられた。

 同社が市に提出した当初計画では、販売場面積447平方㍍(135坪)。自動発売機や発払機など12の窓口が設置される。営業日は園田、姫路競馬場の開催日をメーンに年間210日の計画。商圏は県内の和歌山、有田、海南、岩出、紀の川の各市の他、大阪府南部の泉南市、阪南市からの集客も見込んでいる。想定入場者数は一日1000人で年間21万人。年間売り上げは8億7000万円を予想している。同社関係者は「機械の整備は半年ほどかかるので早く許可をもらい工事を進めたい」と話す。

 一方で、計画をめぐり一部の商店主や住民から「ギャンブル施設は青少年の教育環境に悪影響を与える」などと反対の声もある。許可を判断する農水省生産局畜産部競馬監督課は「さまざまな意見があるので慎重に検討を進める」とし、「遅くても年内には回答する」と話している。