紀州ウィングス2連覇 3県中学ソフト

 第27回滋賀・奈良・和歌山3県中学生女子ソフトボール選手権大会が2、3の両日、紀の川市貴志川スポーツ公園ソフトボール場を主会場に開かれ、1位トーナメントで県代表の紀州ウィングスが2連覇を達成した。香芝北(奈良)との決勝は1点を争うシーソーゲームとなったが、紀州は5回、辻本の本塁打で同点に追い付くと、最終回2死1、3塁から杉浦の内野安打で5―4と勝ち越し、サヨナラ優勝を飾った。地元勢では4位トーナメント決勝で、粉河が貴志川に5―1で快勝した。

 ◇1位グループ決勝

香芝北 0 0 3 1 0 0 0 4
紀州ウィングス 0 1 2 0 1 0 1x 5

 ◇4位グループ決勝

粉河 0 1 0 0 0 1 3 5
貴志川 1 0 0 0 0 0 0 1

 大会は3県の代表16チームが出場、4チームずつのグループ予選から始まり、順位別の決勝トーナメントが行われた。1位グループの準決勝で明和に圧勝した紀州ウィングスは、予選から準決勝まで、全て1点差で勝ち上がってきた香芝北と決勝で顔を合わせた。

 1点を先制しながらも、3回に3点を与え逆転を許した紀州は、その裏、1死2塁から殿井が左越え本塁打を放ち同点。4回に再び1点をリードされたが5回、辻本の右越え本塁打が飛び出しゲームを振り出しに戻した。終盤の攻防は、チャンスとピンチが背中合わせの1プレー1プレーが緊張の連続となったが、最終回は力投を続ける殿井の前に、相手打線は3人で打ち取られ、ムード良く紀州の攻撃に入った。

 先頭の橋本が中前打で出塁すると、辻本が確実にバントで送った。続く期待のクリーンアップは、殿井が相手失策を誘い1、3塁と好機を広げ、吉田の内野ゴロで2死となったが、杉浦が二遊間への内野安打を決め、大接戦をサヨナラで締めくくり連覇を引き寄せた。

 紀州は、12日から大阪・舞洲運動公園で開催される第13回全日本中学生女子ソフトボール選手権の出場を控え、見事な勝利を手にした。岡田監督は「苦しい練習で培ってきた子供たちのハートの強さが優勝につながった。これをバネに全国でも集中したゲームを行いたい」とし、辻井主将も「優勝を目標にしていた大会なので、みんなが一つになって勝てたことが良かった。次も頑張る」と爽やかにこたえた。

 地元勢では4位グループを粉河が制し、両優勝メンバーは次の皆さん。

 《紀州ウィングス》監督=岡田和也▽コーチ=吉田隆行▽主将=辻井美波▽選手=殿井綾、今西葉月、吉田未夢、辻本育歩、森香央理、畑中芽久、杉浦有紀、橋本芽衣、久保花菜子、重冨夕菜、有田鈴、宇田梓沙、池田なな、永岡咲樹、西浦奈瑞菜、栗本阿子、下辻菜摘、原田貴沙

 《粉河》監督=谷井愛▽コーチ=福田美恵▽主将=中嶋夕佳▽選手=渦川知代、具路まどか、岡野衣純、石井七星、山下愛加、直久瑠実、藤本愛、中川楓、松本亜哉花、山下紋乃、堂本沙希、田中佑妃乃、奥茜里、児玉彩