涼を求め、県内各地へ いつもと違う、夏の思い出を
「和歌山ならではの熱中症対策」と題し、梅干しの効果をご紹介した前号の発行日(8月11日)。和歌山市で観測史上最高の38・5℃を記録した。
県内各地でも同様に猛暑の日々が続き、近場で涼を求めたくなるのは筆者だけだろうか。県内で最も涼しいところはどこか、昨年と比べことしの猛暑はどれほどのものか、調べてみた。
使用したのは県内12カ所のアメダスのデータ。ことしと昨年の8月1日から8月14日を対象とし、最高・最低気温それぞれの平均値を出した。
最高気温の平均値が最も低いのが高野山(30・3℃)で、最も高いかつらぎ(36・2℃)より6℃ほど低い。一方、最低気温の平均値が最も低いのが高野山(19・5℃)で、最も高い和歌山市(26・5℃)より、これまた6℃ほど低い。日中は全地点で30℃超えの真夏日を観測。どこへ行っても熱中症対策は欠かせないが、朝夕の涼を求めるならば熱帯夜の定義(夜間の最低気温が25℃を上回ること)を下回る場所へ行くのが良さそうだ。
ちなみに昨年の同じ時期における最高・最低気温それぞれの平均値と比較すると、最高気温では1~5℃の上昇が見られ、日中の猛暑ぶりが顕著だった。
日中がこうも暑いと「夏の旅はしんどい」と言われるが、工夫次第でこの時期ならではの楽しみ方もできる。筆者は先日名古屋を旅したが、日中は水族館と博物館、夕時はテレビ塔へ上り夜景を楽しんだ。暑さゆえのプランだが有意義だった。8月も後半。「暑かった」では終わらない、いつもと違う夏の思い出を残したい。(次田尚弘/和歌山)