事前防災、減災へ全力投球 国土強靱化三法 成立に協力を
「国土強靭化」について、多くの国会議員や著名な学識経験者、県知事、市町村長等のお力添えを頂き、62回の調査会を精力的に重ねました。全国で約8回のシンポジウムの開催、調査会等に出席の国会議員も延べ2000人を超えるご参加を頂き、討論に加って頂きました。
外交、防衛、農業、林業、エネルギー、物流、通信、バイオ、ゲノム、宇宙、医療、経済、歴史、文化、離島等々、実に多岐にわたる分野について、わが国の第一人者の先生方に、国の将来について、まさに国土の強靭化について、貴重なご示唆を頂きました。
自民党本部での会議は、誰でも参加して頂ける、もちろんマスコミ関係者の皆さんにもフルオープンでご参加頂けるようにしました。
しかし、全国の皆さんがいつでも出席頂けるわけでもありませんので、会議の模様を一人でも多くの皆さんにご理解を頂くために、国会議員の討論の内容等も本にして出版させて頂いております。第一部621㌻、第二部746㌻、資料集193㌻、合計で1560㌻に及ぶレポートをすでに出版させて頂いております。9月末を目標に、第三部を出版すべく準備を急いでおります。
国土強靭化の法案については、すでにご承知の通り、私が提案者代表となって、平成25年5月20日に議員立法として自民党、公明党の共同提案で「防災、減災等に資する国土強靭化基本法案」と「東南海、南海地震に係る地震防災対策の推進に関する特別立法の一部を改正する法律案」(南海トラフ対策特別措置法案)を提出しております。
さらに、6月19日に、自民党、公明党共同提案で「首都直下地震対策措置法案」を提出しております。三法案は、いずれも継続審議となっております。次の国会で本格的審議に入りますが、災害が頻繁に発生する今日の状況から判断して、これまでにも増して強靭な国土づくりの必要性を訴え、具体的な防災減災への取組みを一層加速しなければなりません。「稲むらの火」の浜口梧陵は、高台の自らの田に火をつけて、村民を避難誘導したことは有名ですが、震災後の復興対策として、高さ5㍍、延長700㍍にも及ぶ堤防を自費で築くことによって、村人たちに日銭がわたるように配慮をする等、現在の災害復旧においても学ぶべき点が多くあります。
今でこそ「国土強靭化」の言葉は広く国民に知られるようになりました。
しかし、これまでの過程では、「国土強靭化は土建屋に仕事をバラまくためだ」等と言う悪意に満ちた批判も、随分受けました。
国民の借金を減らしていくために、予算を出来るだけ減らしていくことは、当然のことであり、そのための普段の努力を重ねなければなりません。
人命を何としても守る! さらに行政、経済社会会も致命的な損傷を負わないためには、狭い意味での「防災」の範囲を超えて事前防災、減災のための国土強靭化三法の成立に全力投球を誓うものです。ご協力を願う次第であります。