審査請求を5カ月放置 和歌山県職員を戒告処分
海外で受けた医療費に関する県民からの審査請求の手続きを5カ月余り放置したとして、県は27日、健康推進課の男性主査(40)を戒告の懲戒処分とした。
同課と監察査察課が会見で発表した。
両課の説明によると、放置されていたのは、和歌山市の70代の男性が海外で受けた歯の治療について、市が決定した国民健康保険適用額を不服として行った審査請求の手続き。男性主査は、ことし1月29日に市から回ってきた審査請求書を受理したまま、課長はじめ課内の誰にも報告せず、手続きもしないまま7月まで放置していた。
男性主査は「業務が重なり、書類を引き出しに入れたままになっていた」と説明したという。2月と6月に市から手続きの進捗状況の問い合わせがあった後も放置を続けており、請求した男性が7月3日に県庁を訪れたことで発覚した。
管理監督責任として、昨年度の健康推進課長と副課長も訓告処分を受けた。
県は、公文書の管理を徹底するなどし、再発防止に努めるとしている。