26日「紀の海広域ごみ処理施設」起工

 紀の川市、海南市、紀美野町の広域ごみ処理を担う「紀の海広域ごみ処理施設」の建築工事は26日、紀の川市桃山町最上の用地で、平成27年10月31日の完成に向けていよいよ起工する。海南海草、那賀地方では広域ごみ処理施設の設置について、古くは同10年から協議されてきた。26日は現地で安全祈願祭と起工式が行われる。総事業費は58億3800万円。

 2市1町でつくる「紀の海広域施設組合」によると、施設用地面積は2万6695平方㍍で、施設は3つの建物で構成(いずれも鉄骨造り)。

 「エネルギー回収推進施設」は地上7階地下2階建て、延べ床面積6508平方㍍。2市1町から排出される一般廃棄物の中から可燃ごみを焼却し、発生した熱を回収して発電を行う。処理方法はストーカー式焼却炉、処理能力は一日135㌧、発電出力は1950㌔㍗。

 「マテリアルリサイクル推進施設」は地上3階地下1階建て、延べ床面積5023平方㍍。紀の川市と紀美野町から排出される資源ごみや燃えないごみを選別し、資源物を回収する。処理能力は一日17㌧。

 「管理棟・情報発信施設」は2階建て、延べ床面積1533平方㍍。研修室や再生品展示スペースなどを設ける。

 施工、設計は㈱協和エクシオ(東京都、小園文典社長)。式典では構成市町長のあいさつの他、概要説明などが行われる。

 起工に向けては平成19年10月、2市1町の首長会で、広域によるごみ処理整備の調査研究などを行う「広域ごみ処理施設整備協議会」を発足。21年4月に紀の川市の貴志川支所に事務局を設置し、一部事務組合設立に向けての取り組みを進め、22年4月に紀の海広域施設組合を設立した(現在は桃山町元に移転)。23年8月には地区住民との建設同意の調印を交わした。