神武東征でつながる地 宮崎市から観光キャンペ隊
神武天皇の東征にゆかりの地を巡る宮崎市観光協会のキャンペーン隊が19日、和歌山市和田の竈山神社を訪問し、正式参拝や地元の三田小学校児童との交流などを行った。古事記・日本書紀の編さん1300年を機に、日本神話と関係が深い和歌山、宮崎両県など各地を結ぶ観光ルートの確立を目指す取り組みの一環となっている。
キャンペーン隊は、観光協会員やキャンペーンガールなど総勢27人で、15~21日に宮崎から広島、大阪、奈良などを巡り、伊勢神宮に向かう。18日に熊野三山を訪問した後、和歌山市入りした。
宮崎は、高天原(たかまがはら)から神々が降臨したと伝えられる日向・高千穂があり、神武東征の出発の地。和歌山は東征が終盤を迎える地であり、竈山神社は、東征中に亡くなった神武天皇の兄・五瀬命(いつせのみこと)を祭神とし、裏山には陵墓が残されている。
キャンペーン隊は神話の時代をイメージした装束で竈山神社に到着。和歌山市観光協会や三田小学校1、6年生135人の歓迎を受け、吉良義章宮司の案内で正式参拝、五瀬命の陵墓を見学した。
隊員の語り部は、天照大御神(あまてらすおおみかみ)やその孫で高千穂に降臨した邇邇芸命(ににぎのみこと)など神々の物語を、紙芝居で三田小の児童に語り掛けた。
キャンペーン隊長で、宮崎市観光協会事務局次長の井野定明さん(56)は「10月26、27日に宮崎神宮の大祭がある。関西、和歌山の皆さんに、神武天皇東征のルートをたどって、出発の地・宮崎に来てもらいたい」とPRしていた。
三田小6年の向井奈那子さん(11)は「紙芝居は難しかったけど、いろんな神様がいることが分かって勉強になった」と話していた。