仁坂知事「責任は県に」 児相の努力に理解も
長男の星涼(せり)君(2)を虐待し死亡させたとして原和輝容疑者(26)=和歌山市神前=が傷害致死の容疑で逮捕された事件で、県子ども・女性・障害者相談センター(児童相談所)の対応について仁坂吉伸知事は28日の定例会見で「県組織が関わって対応していた子どもが亡くなったことは大変残念。責任は県が負わないといけない」と述べた。
星涼君は、同センターがことし7月8日に措置入所を解除し、家庭復帰させた半月後に死亡。同センターは、厚生労働省の指針で解除決定前に求められている市町村や警察との協議会の開催を要請していなかった。
仁坂知事は、県の責任を認めた上で、同センターが措置解除を判断するまでに親子の面会を25回、外出5回、外泊35回を重ねていたことなどを挙げ「センターは本当に一生懸命やっていた。市などにもっと協力を求めてもよかったかもしれないが、努力を積み重ねていたことは分かってほしい」と理解を求めた。