大橋市長に退陣要求相次ぐ 和歌山市議会

 12月和歌山市議会は4日から一般質問に入り、先月16日に任期満了(来年8月24日)まで9カ月を残して4選不出馬を表明した大橋建一市長に対し、即時退陣を求める質問が相次いだ。大橋市長は「3選時に4年間の信託を受けており、任期途中で職務を放棄すれば市民の信頼を裏切る。任期満了まで全力で市政運営に努める」と述べ、早期辞任の考えはないことをあらためて示した。

 今市議会では、一般質問を行う市議12人のうち6人が大橋市長の政治姿勢をただす予定。4日午前は最大会派・絆クラブの北野均、松井紀博両議員が市長の即時辞任を求めた。

 北野議員は、来年度予算編成を進めている時期の不出馬表明を批判し、「市政の混乱、停滞を招かないよう直ちに退陣すべき」と追及。大橋市長は退陣要求には応じず、「次の市長がある程度のフリーハンドを持てる予算編成には最善の時期」と、従来の説明を繰り返した。

 次期市長の政策判断を要するとして新年度予算に計上しないとしていた新和歌浦の「ほうらい荘」の跡地利用については、事業に着手すべきとの北野議員の質問を受け、大橋市長は「新年度予算にどのように盛り込むか前向きに検討し、私の責任で結論を出す」と答弁した。

 松井議員は、新年度の新規事業が抑制されることなどにより市民への悪影響、市職員の意欲低下などがあると指摘。大橋市長に対し「市民へのおわびがない」「市組織がレームダック(死に体)となっている」と批判し、辞任を要求した。大橋市長は「残り任期を誠心誠意務める」と要求を退けた。