コシノミチコさん、和歌山ニットとコラボ 来月発表会
和歌山ニット工業組合(南方克己理事長)は、ロンドン在住のファッションデザイナー、コシノミチコさんとコラボレーションした試作品を来月、ロンドンで発表する。和歌山のニット技術は高く、国内の丸編みニットの約4割を生産。今後、海外販路を拡大することで和歌山のニットをブランド化し、地元活性化へとつなげる。
コシノさんと共同開発したオリジナルの糸から「民族衣装」をテーマに生地を作成。コシノさんがデザインした20~30点の試作品を「2015春夏コレクション」として来月14、15日、ロンドンのコシノさんのショールームにバイヤーらを招いて発表する。
同組合は、平成23年から国の「JAPANブランド育成支援事業」の採択を受けて事業を展開。これまでも米・ニューヨークでの独自商談会、仏・パリでの国際的な生地見本市「プルミエール・ビジョン」に出展するなど海外展開に向けた取り組みを進めている。
今月14日にはコシノさんが来和し、南方理事長と森下展行副理事長と共に同組合(和歌山市ト半町)で記者会見を開いた。
今回の取り組みには会員企業9社が参加。無農薬のオーガニックコットンやカシミヤ、シルクの糸を紀州オレンジ、ライトグレー、ダークネイビーなどの色に染め、各企業合わせて60点の生地を開発した。コシノさんはその中から生地の特性を生かして、ブルゾンやカットソーなどをデザインした。
発表会ではコシノさんがデザインした製品をはじめ、各社オリジナルの生地も展示する。コシノさんは「今までも和歌山の生地を使ったことがあります。素晴らしい生地を使わせてもらえることはデザイナーにとって幸せなこと。デザイナー冥利(みょうり)に尽きると楽しんで、プライドを持って仕事しました」と話していた。