EV充電器の設置倍増 和歌山県内97カ所に
電気自動車(EV)用の充電器の設置が県内で進んでいる。設置を促進するため県は昨年4月、国の補助制度を活用するためのビジョンを発表。発表前の県内の充電器設置数は、急速、普通速を合わせて44カ所だったのが、今月14日現在で申請を含めて97カ所に倍増している。補助制度の申請期限は2月末となっており、県は活用を呼び掛けている。
国の補助制度は、県が発表した「県次世代自動車充電インフラ整備ビジョン」に適合する充電器の設置費用の3分の2を補助するもの。さらに、自動車メーカー4社(トヨタ、日産、本田、三菱)による3分の1補助を活用すると、消費税を除く設置費用の全額が補助される。
県のビジョンは、高速道路や内陸部の骨格道路、主要な川筋の道路などを重点整備対象として主に急速充電器の設置を目指し、商業施設や宿泊施設など一定時間の滞在が見込まれる場所には普通速充電器の設置を進めるとしている。
ビジョン発表後に設置・申請された急速充電器は31カ所あり、主な場所は、京奈和自動車道かつらぎ西パーキングエリアの上下線2カ所、阪和自動車道紀の川、印南サービスエリアの各上下線4カ所など。普通速充電器の設置・申請は22カ所となっている。
県は、本年の「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録10周年、来年の紀の国わかやま国体・大会、高野山開創1200年などの大イベントが続く〝ゴールデンイヤー〟に合わせ、「県外から多くのEV利用の観光客に来てもらえるよう、引き続き設置を推進していく」と話している。