春の褒章 和歌山県内は8人に

 平成26年春の褒章受章者が29日に発令される。県関係の受章者は64~79歳の8人(男性4人、女性4人)。内訳は、各分野の業務に精励して模範となる人に贈られる黄綬が2人、公衆の利益や公共の事務に尽力した人に贈られる藍綬が6人。5月16日までに各省庁と県庁で伝達が行われる。
 今回を含めた県内の受章者総数は、女性98人、1団体を含む982(黄綬447、藍綬527、緑綬2、紫綬6)となる。晴れの受章者は次の皆さん。
 【黄綬】吉田順亮(79)㈱吉田組代表取締役、紀美野町松瀬▽若勇光政(74)日東木材㈱社長、田辺市新庄町
 【藍綬】神谷和子(76)保護司、田辺市今福町▽笹野久代(72)保護司、印南町印南原▽眞田和央(64)橋本市消防団副団長、同市高野口町名古曽▽濱中ヒロ子(71)元調停委員、田辺市芳養松原▽山田啓造(64)和歌山市消防団分団長、同市六十谷▽山本すが代(73)民生・児童委員、湯浅町湯浅


吉田さん
現場一線で安全第一
 昭和28年3月に大成高校を卒業し、前身となる吉田組に入社。39年7月に代表者となり、51年に株式会社に改組、代表取締役に就任した。
 半世紀以上にわたり地元建設業者として道路改良工事に携わり、中山間地域において産業振興を図るために不可欠で要望や期待が大きい道路網の整備に汗。高い技術力が必要とされる工事をはじめ、数多くを施工し供用開始に貢献している。
 また、冬場の融雪対策に尽力。敬遠されがちな夜間から早朝にかけての道路パトロールや凍結防止剤の散布に率先して積極的に取り組んでいる。県や海南地方の各建設業協会役員としても活躍。業界のレベルアップを図り企業としての地域的役割や責任の重要性を求めてきた。
 信条は「継続は力なり」。常に現場の一線に立ち、安全を第一に信望を集めている。「一人では何もできない」と周囲の支えに感謝。受章に「皆さんのおかげです。恩返しへ、これからも人のために働きたい」と笑顔を見せている。