河北がサヨナラ2連覇 和歌山県中学野球・紀北の部

 第60回県中学校野球大会紀北の部決勝が、このほど和歌山市民球場で行われ、河北が海南との大接戦を制し2連覇を飾った。2―2のままタイブレークに入った延長戦も、両校とも1歩も引かない激戦を展開したが、10回表を零封した河北は、その裏、無死満塁から上野の放った3塁ゴロの間に、走者近藤が生還。劇的な決着をサヨナラ優勝で締めくくった。両校は6月29日、御坊市総合運動公園野球場で行われる県大会に出場する。しんぽう写真館はこちらから

 ◇決勝

海南 0 2 0 0 0 0 0 0 2 0 4
河北 0 1 0 1 0 0 0 0 2 1x 5

 合同4チームを含む47チーム(51校)が熱戦を繰り広げた大会の決勝は、前回の覇者・河北と学校創立初の栄冠を目指す海南が対戦した。

 先攻の海南は2回、黒原、小山の連打で1点を先制、さらに1点を加え2点をリードした。追う河北は、その裏山本の右前打を足がかりに1点を返した。4回にも小南の右前打から好機を広げ、3四球という相手投手の乱調で同点とした。

 河北の杉本、海南の山本・黒原の力投で両チームとも、その後は得点を奪えず2―2のまま、タイブレークに入った。無死満塁からの再開は8回、お互いに無得点に終わったが、続く9回、海南は宮脇、保田が左右に打ち分け待望の2点を挙げた。後がない河北は、島本崇の右前適時打で2点を返し、再び振り出しに戻した。10回は、杉本からつないだ島本崇が、しっかり海南打線を抑え、味方の猛攻を待った。

 どこに打球が来ても、本塁必殺という守備陣形の海南に対し、1点取れば優勝と迫った河北は、上野の3ゴロの間に、三塁走者近藤が好スタート。一気に本塁を奪い、大熱戦に終止符を打った。

 河北の藪監督は「子どもたちが、よく頑張った。緊迫した中でも諦めない気持ちが、優勝につながった。県大会でも優勝を狙いたい」とし、上野主将は「このチームで優勝できて、うれしい。監督たちに教えてもらったことを、実行できたから優勝できたと思う。県大会もみんなで頑張る」と闘志を燃やした。

 両校ナインは次の皆さん。

 《河北中学校》
 ▽監督=藪友徳▽主将=上野颯史▽選手=島本真宙、竹内祐紀、白川義樹、島本崇希、杉本禎輝、坂本圭汰、鈴木大暉、上間由博、近藤健太、亀井滉太、小南和槻、山本優太、飯島帝徒、澵井勇真、梅野新大、久保直輝、高井翔馬

 《海南中学校》
 ▽監督=中岡研二▽主将=黒原拓未▽選手=山本悠貴、石原陽平、保田和磨、上出祐一郎、小山由伸、高橋一輝、宮脇謙悟、岡部宏希、木ノ本凌一、辻本悠真、樫原大地、大西勇輔、平松開星