イエメン大使が母校で講演 海南三中
海南市の海南第三中学校出身で、中東・イエメンで大使を務める林克好さん(63)が16日、母校で講演した。後輩の全校生徒らを前に、「一歩踏み出してみよう」と題して語り、豊富な国際経験を基にアドバイス。「人と違うことを恐れず、そこを生かしてください」と呼び掛けた。
林さんは「言葉の間違いを恐れず自分の考えを熱心に伝えることが理解し合える第一歩」とコミュニケーション能力の重要性を強調。「東京オリンピックが開かれる2020年、東京にいたらボランティアに参加し、自分を外の世界にふれさせてください」と話した。
問い掛けやジョークを交え、和やかな雰囲気で講演。「一歩踏み出し、世界を知ってほしい」と力を込め、生徒は熱心に聞き入り興味を持って質問していた。
林さんは内海小学校、第三中、海南高校から上智大学を経て外務省に入省。中東関係の課や在外公館に勤務した後、現在、在イエメン日本大使館で特命全権大使を務めている。
同級生の神出政巳市長を通じ、講演を依頼したところ、帰国に合わせて実現。生徒会長の前川倖悠君(3年)は「人と違うことを恐れず個性を大切にし、また、自分の意見を相手に理解してもらうために大事なこと、間違いを恐れず話すことを大切にし、自分の夢や希望が実現できるように努力したいと思います」とお礼の言葉を述べた。