夜明けを切り開け 「わかやま塾」開講

 将来の県を支え、世界で活躍する人材育成を目指す第2期「わかやま塾」(県主催)が20日、開講。県内企業の経営者や幹部、後継者、公務員など、100人の塾生が経営者としての「志」や必要な知識の学びをスタートさせた。塾長を務める仁坂吉伸知事は「夜明けを自分たちが切り開いてやるんだと、幕末の志士のような気持ちになって頑張ってもらいたい」と激励した。

 来年2月まで毎月1回(全9回)、国や県の幹部職員、企業の社長らを講師に迎え、世界経済、インフラ、金融政策など、幅広いテーマで学んでいく。塾では講師を「師範」と呼び、塾頭を酒造会社「中野BC」(海南市)の中野幸生社長が務める。

 この日、第1回が県民文化会館で開かれ、仁坂塾長がわかやま塾の趣旨を説明。「和歌山の小さい企業から、世界の大きな企業に伸びていくためには、世界の常識、情勢、日本の制度を知識として分かっているかどうかによって、ずいぶん話が違ってくる。ノウハウとしての『心掛け』を身に付け、いろんな分野の講師から世の中を勉強し、社業や公務員生活に励んでもらいたい」と語った。塾生は真剣な面持ちでメモをとりながら耳を傾けていた。

 その後、小林利典・近畿経済産業局長の講義「世界経済情勢について―日本の位置づけ―」、大山茂・県企業振興課長の「心掛け編講義」が行われ、最後は交流会もあった。