新コンビでご当地漫才 のりちゃん
和歌山市を中心に活動するお笑い芸人、のりちゃん(池田のりひこ、34)が、新たな漫才コンビを結成。相方に選んだのは、吉本興業の芸能専門学校NSCの卒業生、平松洋一さん(39)で、その名も「のりちゃんと平松洋一~和歌人(わかじん)」。「ご当地漫才」という新たなジャンルに挑む2人は「和歌山の歴史や文化を盛り込み、勉強しながら笑える漫才を届けたい」と意気込んでいる。
のりちゃんは向陽高校を卒業後、松竹芸能の男女漫才コンビ「夢乃タンゴ」に弟子入り。コンビを組み主に大阪で約10年間活動した後、和歌山へ戻り、お笑い劇団「のりちゃんファミリーズ」を立ち上げた。最近はイベントの司会をはじめ、テレビ和歌山のレギュラー出演などで活躍している。
相方の平松さんはのりちゃんと同じ向陽高校出身。関西大学を卒業後、NSC23期生として入学。大阪を中心に数多くの舞台に立ち、一時は、現在ピン芸人として活動する「ガリガリガリクソン」とトリオを組んでいたこともある。自動車整備の家業を継ぐため、おととし和歌山へ戻ってきた。
大阪での芸人時代から顔見知りだった2人。平松さんは客席の心をつかむのがうまく、のりちゃんにとっては一目置く存在だったそう。
平松さんが和歌山に帰ってきたとのうわさを聞きつけたのりちゃんが、ことしの春ごろ「コンビを組む気満々」で平松さんを訪ね、ラブコール。一方、高校卒業以来約20年和歌山を離れていた平松さんは「地元に知り合いも少ない。会社の名前を広めるため、大勢に名刺を配るのにいいチャンスだと思った」と、結成時のやや不純な企てを明かすものの「行動力や営業力、はったりは人一倍。笑いに対する熱量がすごい」と、のりちゃんの熱意に心打たれたそう。
かくして両者の思惑は一致。四十路を前にした2人がコンビとして再スタートを切ることになった。
基本的にはのりちゃんがツッコミで、平松さんがボケ担当。県内の地名や歴史、文化を盛り込みながら親しみのある「ご当地漫才」をメーンに活動する。のりちゃんは「何より、子どもたちに和歌山を好きになってもらいたい」と話し、意外にも(!?)並々ならぬ熱い思いがあるようだ。
20日午後1時から、同市美園町のみその商店街「T―LABO」で漫才ライブを開催。マジシャンの「ちょびっとみつる」や、歌のゲスト出演もある。
チケットは1000円。高校生以下は無料。問い合わせは玉井さん(℡090・7489・0748)。