中道さんに最優秀賞 和歌祭フォトコン
ことしの紀州東照宮の大祭「和歌祭」で撮影した写真を募集した「和歌祭フォトコンテスト」(同祭実行委員会主催)の最優秀賞に、海南市在住の中道ちあきさん(53)の「赤い傘」が選ばれた。5年前からカメラを始めたという中道さんは、「思い立って撮った写真が最優秀賞に選ばれて、本当にうれしい」と笑顔で話している。コンテストには一般、ファミリー、ジュニアの3部門で計426点が寄せられた。
「赤い傘」は海岸通りで撮影。神官が赤い傘を差して通りかかった際、「この赤い傘を花が咲いているように撮れば面白いかも」と思い、カメラを傘の下に差し出し、ノーファインダーで感覚を頼りに撮ったという。
審査に当たった、写真家の松原時夫さん(74)は、「無駄なところが一つもなく、全ての審査基準をクリアしている。色彩配置など画面構成が斬新。傘だけではなく、空や人物が写り、華やかな祭りが表されている」と講評した。
中道さんは、自作した小物をうまく撮りたいと写真教室に通い出し、本格的にカメラを始めた。今ではカメラ仲間も増え、県内外のイベントや風景をカメラに収めている。「カメラは、いろんな所に連れていってくれる。これからも仲間と一緒にカメラを続けていきたいですね」と話していた。
9日には、東照宮会館で表彰式が行われ、同宮の西川秀紀宮司や和歌祭保存会の和中美喜夫会長から、受賞者に賞状と記念品が贈られた。
入賞作品は今後、和歌祭保存会のホームページで紹介予定。その他の入賞者と作品は次の通り(敬称略)。
【優秀賞】山本利治「神事の脇役」▽川尻博史「幼艶」▽土井穂乃果「高げた 一本」
【入賞】重森のり子「いざ、ゆかん!!」▽黒崎富夫「出番前」▽野島満「祭りの男」▽土井雅史「シャドー」▽竹林健治「出番前」▽原田英夫「頑張りましょうね」▽池下岳哉「参拝」▽中野昌二「特等席」▽中道克巳「五月の風」▽外山楓「少年」
【和歌の浦観光協会賞】森和代「舞う少女」
【東照宮賞】荒木貞夫「一休み」▽田中悦子「ワッショイ」▽辻村政幸「音色」▽中野貴広「取舵!」▽細川信太郎「向い風」▽山岡正彦「夢見る少年横綱」▽中尾盛幸「こわくないよ!」▽宮田尚紀「神事」▽南村和男「泣く子・笑う人」▽平松正大「片男波の行進」