お城にスズムシ1万匹 有田川から
和歌山城でスズムシの音色を楽しんでほしいと有田川町の鈴虫愛好会は27日、和歌山市に1万匹をプレゼントした。
同町では、下水道処理施設の存在周知や下水道への関心を高めるため、10年ほど前から、敷地内や周辺に、会員が自宅などで育てたホタルやスズムシを放して繁殖活動を続けている。和歌山城では、城内西側の鶴の渓など2カ所に放した。
贈呈式には、中山正隆有田川町長と尾花正啓和歌山市長らが出席。両首長らが、箱の中から大切にスズムシを地面に放した。スズムシは、「リリリリリ」と涼しげな音色で鳴いていた。今後、朝や夕方を中心に、1カ月ほどスズムシの声が楽しめるという。
同会の藤岡昌三会長(66)は「県都・和歌山市にある和歌山城が、スズムシの音色により、少しでも魅力が高まれば」と話していた。