桂三歩、寺下さんに 大桑文化奨励賞

 公益財団法人大桑教育文化振興財団(大桑※育嗣理事長)の本年度の大桑文化奨励賞に、落語家の桂三歩さん(56)=田辺市出身・豊中市在住=、バイオリン奏者の寺下真理子さん=和歌山市出身・東京都在住=が選ばれた。文化活動団体援助には、紀の国トレイナート実行委員会(田辺市)、「野菜でげんき・和歌山」応援隊(和歌山市)、県指定無形文化財保持団体援助には、阿戸の獅子舞保存会(由良町)、高芝の獅子舞保存会(那智勝浦町)が選ばれた。(※つちへんに育)

 文化奨励賞に決まった桂三歩さんは六代目・桂文枝の弟子。文枝の新作を演じ、若手の育成にも力を注いでいる。上方落語界の中心的存在として活躍し、テレビ番組やCMにも出演。天満天神繁昌亭などの寄席でも活躍している。

 寺下さんは東京芸術大学器楽科バイオリン専攻、ブリュッセル王立音楽院修士課程卒業。東京フィル、大阪フィルハーモニー交響楽団、関西フィルハーモニー管弦楽団などと共演し、小澤征爾主宰のサイトウキネン室内楽勉強会にも参加。ヤマハミュージックアーティスト所属で、今後の活躍にも期待がかかる。

 表彰式と各種援助目録贈呈式は11月18日午前10時から、和歌山市のホテルアバローム紀の国で行われる。

 同財団は㈱オークワの創立者・大桑勇が平成5年に設立。毎年、大学奨学金や高校スポーツ選手奨励金、幼稚園や小中高校への図書の寄贈など、文化やスポーツ、教育活動の向上や振興に援助を行い、これまでの援助額の合計は約6億5000万円に上っている。