女性の活躍を企業の力に 麓さん講演
行政や経済団体でつくる「わかやま女性の活躍促進連携会議」は6日、和歌山市のホテルグランヴィア和歌山で、国の成長戦略の中核に位置づけられている女性活躍の推進に関するトップセミナーを開き、日経BPヒット総合研究所長で執行役員の麓幸子さんが「女性活躍とは何か?」をテーマに女性活躍の企業メリットと推進のポイントを話した。
麓さんは、少子高齢化に伴う生産労働人口の減少などにより、女性の持つ潜在的能力が求められていると説明。人材育成こそが企業活動の原動力になるが、日本の女性は仕事と家庭の両立への不安から第1子を出産する前に6割以上が職場を去り、管理職を登用するにも就業している女性の数が年齢が高くなるにつれて先細っていくといった課題を指摘した。
また、女性が活躍する企業の事例を挙げながら、性別に関わらず適切に評価できる仕組みをつくることで、社員のやる気を高め、企業の成長へとつなげていることを伝えた。
その上で、「女性の活躍は男性の家庭進出と一体」と話し、女性支援策だけでなく、全社員へのワークライフバランス策を合わせて行うことの大切さを強調。「家事や育児は女性の仕事という女性自身の固定観念の枠を取り除き、男性社員と同じようにチャンスを与え、評価する意識改革が職場のマネジメントのレベルを上げることになる」と話した。