海南FC3位 女子サッカーなでしこ杯

他府県から女子サッカーの強豪を迎えた吉田染工杯「和歌山なでしこCUP」が11、12の両日、紀三井寺公園陸上競技場で開かれ、唯一の地元チーム・海南FC・SHOUTが3位と健闘した。国体を控え、女子サッカーを盛り上げようと開催された県内初の大会で、昨季の関西3部を制し、今季から2部に昇格する海南FCには、最高のお年玉となり、1部で活躍する京都紫光SCを2―1で破る殊勲を挙げ、幸先良いスタートを切った。初代クイーンには大阪市レディースFCが輝いた。

大会には、京都紫光SCをはじめ関西2部の大阪市レディースFC、高校全国大会出場の三重高校が集い、海南FCを加えた4チームによるリーグ戦が行われた。

開会式ではCUP実行委員会の吉田篤生大会会長が「2002年の日韓ワールドカップの際、この競技場がデンマークチームの練習場となった。ここで第1回大会ができることは、大変うれしく、女子サッカーを支え、盛り上げることが県の活力になると思う。明るく楽しく激しい試合を期待する」とあいさつ。新島雄実行委員長も「私は13年間、草サッカーの大会に携わってきたが、女子の大会を開催してほしいとずっと言われてきた。この大会に参加してくれるチームが、今後どんどん増えることを願う。そして出ないと、なでしこJAPANに入れないというようになるのが夢だが、夢を夢で終わらせず実現する第一歩が、皆さんの力だ。素晴らしい大会にしよう」と激励した。

試合は海南FCと大阪市レディースFC戦から始まり、海南FCは齊藤のゴールで1―1と初戦を引き分けた。海南FCの2試合目の相手は三重高校で、高校生のスピードとわずかな隙でも見逃さない緻密な攻撃に2ゴールを奪われ、上山のゴールなどで挽回を狙ったが、1点届かず惜敗した。海南FCの最終戦となった京都紫光SC戦は前半、コーナーキックから足立がヘディングシュートを決め先制。後半には上山のドリブルシュートで2点目を奪った。京都の反撃を1点に抑え、1勝1敗1分けで大会を終えたが、2部での激戦を前に、他府県勢との試合は、海南FCイレブンには実り多い2日間となった。

海南FCの六車主将は「攻守にわたって課題も残ったが、レベルの上のチームと試合できてよかった。2部の開幕までに練習を重ね、次は1部昇格を目指す」と新たな目標に意欲を示した。試合結果は次の通り。
海南FC1―1大阪市レディースFC▽三重高校2―0京都紫光SC▽大阪3―0京都▽三重2―1海南▽海南2―1京都▽大阪2―1三重

《海南FC・SHOUT》監督=磯田滋材▽コーチ=池田佳津宏、矢野純一、日高安啓、西畑行洋▽主将=六車美紀▽選手=川伶菜、前田柚穂、松野みゆき、中西朋子、西岡江利子、坂本麻美子、浦野文絵、花田奈摘、百済友貴、平麻由美、清水咲季、齊藤玲奈、上山果穂、幸山知聖、日高侑香、森美佳、西坂幸子、田村麻美、江上ちさと、中本栞菜、林佳奈、中谷亜子、足立みづえ、日高幸江

京都紫光戦で積極的に攻める海南・足立選手(中央)

京都紫光戦で積極的に攻める海南・足立選手(中央)