事故防止へ 県警とタクシー協が協定

 泥酔などで路上に横たわっている人や認知症高齢者の路上徘徊(はいかい)による交通事故を減らそうと、一般社団法人県タクシー協会(川村昌彦会長)と県警は、「路上横臥(おうが)者等の轢過(れきか)事故防止に関する協定」を締結した。

 同協定により、タクシー運転手が勤務中などに交通事故に遭いそうな人を見つけた場合、車を停車させ、後方車両からの防護措置や路外への移動、警察や消防への通報を行う他、啓発活動などにも協力する。同様の協定締結は、全国7府県目、近畿では大阪、奈良に続く3府県目だが、認知症高齢者の保護を盛り込んだ内容は近畿初という。

 和歌山市西の和歌山交通センターで行われた調印式には川村会長と県警の丸木健嗣交通部長が出席して、協定書にサインした。

 川村会長は「県内は国体も迫っているので、事故を少しでも減らしたい」、丸木交通部長は「高齢者の安全対策が最大の課題の本県においては大変心強く思っている」とそれぞれあいさつした。

 同協会は、会員数54社、車両総数1246台、乗務員総数1402人。

調印を終えた川村会長(左から3人目)と丸木交通部長(同4人目)

調印を終えた川村会長(左から3人目)と丸木交通部長(同4人目)