学生起業家の世界大会に出場 小幡さん

 世界の学生起業家が集い、事業内容や事業に懸ける思いを発表する「グローバル・スチューデント・アントレプレナー・アワード(GSEA)」のアジア予選で、合同会社「和―なごみ」代表を務める和歌山大学観光学部1回生、小幡和輝さん(20)=和歌山市=が日本代表に選ばれ、米国の首都ワシントンで開かれる世界大会(4月15~17日)への出場を決めた。

 GSEAは、学生たちの起業意欲を高め、起業を奨励するために設置された国際的な賞。昨年11月、大阪府で日本予選があり、3人がアジア予選に進出。フィリピンで1月24日に開かれたアジア予選には、7カ国から各3人の国内予選通過者が集い、英語でスピーチ。世界大会に出場する各国1人の代表を決定した。

 小幡さんは、かつて不登校に悩み、小中学校を卒業した後は県立耐久高校定時制に入学。高校でも人の輪になかなか入れずにいたが、イベント企画などに取り組む先輩との出会いをきっかけに、徐々に高校生を主体とした音楽イベントなどの開催に携わるようになった。

 平成25年にはイベント企画などを手掛ける「和―なごみ」を設立し、高校生社長に。同年には高校生によるカフェ「ESPOIRE(エスポワール)」の運営を始めるなど、高校生が中心となるさまざまな取り組みを実現させてきた。

 アジア予選のスピーチでは、不登校、会社設立から現在に至るまでの自身の歩みを説明し、「和歌山、日本、国境を越えて、世界中の学生のつながりをつくっていきたい」という思いを熱弁した。

 世界大会には、約40カ国の学生起業家が集結する。小幡さんは「将来何をしたいのかということをもっと明確にしなければならない」と課題を話し、「出場するからには優勝を目指す」と意気込んでいる。

日本代表の賞状を手に小幡さん

日本代表の賞状を手に小幡さん