【AR】駿河屋が復活オープン 開店前から行列

 老舗和菓子店を引き継いだ㈱総本家駿河屋(本社=和歌山市小倉、岡本良太社長)は24日、同市に駿河町本舗を開店した。開店前から客が列を作り、「菓子のみに生きる」思いを引き継ぐ店の新出発を喜んだ。

 店内には、看板商品の練羊羹(ねりようかん)、本ノ字饅頭(まんじゅう)をはじめ、羊羹をもっちりとした桜生地で包んだ新商品「花つむじ 桜」など約30品目が並び、ガラス張りの奥では職人が本ノ字饅頭作りを実演。菓子を成型する際の木型や木型で作った菓子なども展示されている。

 旧会社の破綻から約10カ月、岡本社長の手で店にのれんが掛けられると、訪れた客は大きな拍手を送り、次々と商品を買い求めていた。海南市の70代の男性は「ずっと食べてきた味をまた食べられるのがうれしい」と顔をほころばせた。

 岡本社長は「皆さまのお力添えで今日を迎えられた。丁寧なものづくりを心掛け、皆さんに認められ、喜んでもらえる店を目指し精進する」と話していた。

 駿河町本舗(℡073・431・3411)の営業は午前9時~午後6時。日曜定休。

店内で商品を買い求める客ら

店内で商品を買い求める客ら