「現場回って問題把握」牧野教育企画監
県教育委員会に本年度、新たに設置されたポスト「教育企画監」に就任した牧野行治さん(60)が15日、紀の川市役所で開かれた市立小中学校の校長会に出席し、講話などを通して交流を深めた。
県教委は、県に課題のある児童生徒の学力低下などを改善するため、教育長の補佐を行うポストを新設。県教委から招へいされた牧野さんは、学力・体力ともに全国高水準の福井県で、幼小中の教員を務めた他、福井県教委で学力向上に関する取り組みを行ってきた。
出席した校長21人を前に、牧野さんは「できるだけ学校や教育支援事務所を回り、現場で抱えている問題を把握していきながら行政にアドバイスしていきたい」とあいさつ。その後、今月21日に実施される全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)について、「学力テストはあくまで、学習指導要領に基づいて授業指導の見直しなどをチェックするもの。結果ばかりを見るのではなく、今後の学校づくりに生かして」と話した。
また、昨年の全国学力テストのアンケート調査から、県の児童生徒は図書館に行く頻度が少ないこと、家庭での学習時間が少ないことなどの課題を上げ、「どこでも必ず課題はある。校長の指導の下、学校での取り組みを毎年見直して」と勧めた。