「真田丸」など観光発信 県の27年度計画
県は、観光振興に向けた平成27年度の行動計画(観光振興アクションプログラム2015)を発表した。25年度の伊勢神宮式年遷宮に始まった3年間のゴールデンイヤーは、来年のNHK大河ドラマ「真田丸」の放送決定で4年間に延長。県は「集客の流れを切れ目なくつなぎ、効果的な情報発信と魅力ある観光商品作り、おもてなしにより、『和歌山ブランドの拡大』と『持続可能な観光地づくり』を目指す」としている。
九度山町は、同ドラマで描かれる武将・真田幸村が父・昌幸と共に蟄居(ちっきょ)していた地として知られる。県はドラマの中で紹介される幸村ゆかりの地、高野山と九度山を世界遺産などと合わせて情報発信し、全国の視聴者や幸村ファンの現地への誘客につなげていく。
22日に県、県観光連盟、市町村、鉄道会社などによる誘客キャンペーン推進協議会を設置。九度山町に年内完成予定の「真田ミュージアム(仮)」で来年1月から企画展を開き、ドラマに関連する小道具やパネルの展示、メイキング映像の上映などを行う。28年度にかけてスタンプラリーやウオークイベントなども開催し、紀北エリアの周遊・滞在を促進するとしている。
大河ドラマ「八代将軍吉宗」が放送された平成7年は、阪神淡路大震災直後にもかかわらず和歌山市などへの観光客が増加し、特にゆかりのスポットは前年比150~200%の入り込みになったという。
行動計画ではその他、「わかやまDC」で誘客効果の大きかったウオーク&トレッキング、ご当地キャラポン、名勝ライトアップなどの取り組みをブラッシュアップして継続実施。地方創生交付金を活用し、「和みわかやまプレミアムキャンペーン」として、宿泊を伴う県内への国内旅行代金の最大50%割引なども行う。高野山開創1200年を契機とした情報発信や企画も継続し、「売り出す」「招く」「もてなす」の3本柱で事業展開する。