経済効果を和歌山にも 訪日外国人増で観光庁に質問
現在、政府では2020年の東京オリンピック、パラリンピックの年に訪日外国人旅行者数を年間2000万人に、そして2030年には同じく3000万人の高みに、この目標を掲げさまざまな取り組みがなされています。それに従って一昨年には1000万人を超え、さらに昨年には1341万人を達成するところとなりました。その流れの中で本年もその数字は順調に推移しております。先日発表されました直近5月の実績は、前年同月比なんと49・6%増の164万2000人で、これまで5月として過去最高だった2014年の109万7000人を大きく上回りました。5月までの累計も750万人を突破し、引き続き好調なペースで推移しています。この勢いで推移すると本年にも2000万人に迫る勢いです。そんな中で私は、私たちの故郷和歌山も関西国際空港との地の利を生かし大いにこの経済効果を受け止めるべきであると考えます。また最近ではこの訪日外国人の旅の選択肢の一つとして大型クルーズ船での旅も人気を博しております。和歌山港にも今まで寄港実績はありますがまだそれほど多くはありません。県、市挙げてこれらの誘致にあたることも重要であると思います。そのような思いで過日、衆議院国土交通委員会にて以下のような質問を久保観光庁長官にいたしました。その一部をご報告します。
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門 自由民主党の門博文です。本日は観光、特に訪日外国人旅行客について質問させていただきます。訪日外国人旅行者は昨年一年間で1341万人に達しました。本年の展望と意気込みについて観光庁にお尋ねします。
久保観光庁長官 本年も順調に推移しております。このため本年の予測では1500万人をはるかに超えることが期待されているところです。
門 地方創生、地方の経済に影響を与えるのは何といっても売り上げです。円、お金であります。外国人旅行者の皆さんからもたらされている売上、消費について現在観光庁が把握されている現状をご説明いただけますでしょうか。
久保観光庁長官 2014年の訪日外国人旅行者の旅行消費額は前年比43・1%増の2兆278億円で過去最高額でした。国籍、地域別で見ますと中国の5583億円、次いで台湾の3544億円、韓国の2090億円の順となっております。
門 私たちは買い物をしていただく外国人旅行者のために国を挙げてさまざまな工夫や努力をしていかなければならないと思います。単に免税店を増やすということだけでなく、お店に通訳を配置する、外国語の看板を作るなど大手の企業はできるかと思いますが、中小企業や中小の商店、そして地方はなかなかそういうことに長けているスタッフが社内にいないのが実情です。ぜひ観光庁にサポートしていただきたいと思います。
久保観光庁長官 例えば、免税店の事業者の方が円滑に免税手続きを実施できますように多言語での説明シートを用意しております。また、私どもの出先の地方運輸局に免税の相談窓口を設置しております。地域の免税店の事業者の方々にもしっかりと対応できる窓口を設けております。
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この度、国会では会期の大幅延長が決定いたしました。安全保障関連法案の審議も十分な時間を尽くして行われます。一方、早いもので平成28年度予算への取り組みも始まっております。先日も仁坂県知事をはじめとする県幹部の皆さま、尾花和歌山市長からもさまざまな観点から東京にてご要望をいただきました。微力ではありますが政権与党の一員として精一杯、故郷のために頑張ってまいります。