再犯防止に地域一丸 社明運動の強調月間
犯罪や非行のない社会を目指す「第65回社会を明るくする運動」(法務省首唱)の強調月間がスタートした1日朝、全国各地で一斉に広報活動が展開された。政府は、犯罪の約6割を占める再犯の防止を喫緊の課題とし、昨年12月、再犯防止に関する宣言「犯罪に戻らない・戻さない」を決定。例年、法務大臣メッセージを伝達する式典では、安倍晋三首相のメッセージが伝達された。
【和歌山市】県と市の推進委員会はJR和歌山駅前で実施。行政職員、保護司、構成団体の関係者ら約200人が参加し、雨風が吹き荒れる中、通勤客にリーフレットやうちわを配った。
式典は「わかちか広場」で行い、「社会を明るくする大使」の落語家・桂枝曾丸さんが「安全で安心な国づくりは、わが国の経済成長や女性・若者が輝く社会の基盤であり、地方創生の礎となるもの」と安倍首相のメッセージを伝達した。枝曾丸さんは「笑いは人同士の関わりから生まれ、関わりがあると犯罪は減ると思う。『一日一笑』を座右の銘に頑張ろう」と参加者を激励。市の推進委員長を務める尾花正啓市長は「立ち直りには地域全体の協力が不可欠だ」と呼び掛けた。
【海南市】市推進委員会(委員長=神出政巳市長)はJR海南、下津、加茂郷の3駅と市内のスーパー4店で啓発活動を展開した。
海南駅には神出市長、海南署の島泰弘署長も駆け付け、メンバー約30人が参加。神出委員長がメンバーに青少年の犯罪、非行防止に向けて協力を求めた後、啓発を行った。
社明運動のたすきを掛けたメンバーは、通勤・通学の駅利用者らに「おはようございます」と明るくあいさつし、啓発グッズ700個を手渡していった。
【紀美野町】中央公民館で「社会を明るくする運動・夏の子どもをまもる運動実施委員会」(実施委員長=寺本光嘉町長)の知事メッセージ伝達式を行った。
集まったメンバーを前に、寺本町長が「青少年が明るく、正しく、たくましく育つよう啓発することは大変意義深い。犯罪や非行のない明るい社会が皆さまのお力添えで実現できることを願う」とあいさつ。その後、紀西保護司会紀美野分会の下垣内知広会長が知事メッセージを朗読し、寺本町長に伝達した。