芸術振興と人材育成 和大と図書館が協定
県の芸術振興と人材育成の活性化に貢献しようと、県立図書館(立野淑郎館長)と和歌山大学教育学部(永井邦彦学部長)は6月30日に「音楽・美術連携推進協定」を結んだ。協定に基づく第1弾の「エントランス・コンサート」が3日、和歌山市西高松の同館で開かれ、同学部生による演奏に地域住民ら約100人が聴き入った。
協定により、同学部の音楽教育専攻学生によるエントランスコンサートを年3回程度、美術教育専攻学生による作品発表会を年1回程度、それぞれ共同開催することが決まった。
協定後初の今回の演奏会には、同学部4回生の山本陽一郎さん(ピアノ)、長戸かおりさん(同)、伊東真吾さん(トランペット)が出演。ベートーベンの「ピアノソナタ第31番」やヒンデミットの「トランペットとピアノのためのソナタ」など3曲からの抜粋を演奏し、各曲の時代背景や構成なども解説した。来場者は音楽の知識を深め、生演奏に静かに耳を傾けていた。
演奏を聴いた山田高嗣さん(69)は「真剣に取り組んでいるのが分かる演奏だった。演奏者の今後がとても楽しみ」と話していた。
本年度のエントランスコンサートは12月と来年3月にも予定されている。