【AR】きい探訪25~かつらぎ町~

今週は、正式・特別競技のゴルフ、デモンストレーションスポーツのオリエンテーリングが行われる、かつらぎ町を紹介したい。

かつらぎ町は、人口約1万8000人の町。果樹栽培が盛んで、実の中に種が無い「平核無柿(ヒラタネナシガキ)」の生産高が日本一で、四郷地区を中心に作られる「串柿」は、その名が広く知られている。イチゴや桃、ブルーベリー、梨など、豊富な種類の果物が収穫されるフルーツ王国だ。

市街地を流れる紀の川から紀伊山地へ入り、標高約450㍍の天野盆地に、世界遺産に登録されている『丹生都比売神社(にうつひめじんじゃ)』がある。今から約1700年前に創建。弘法大師・空海が高野山を開く際、仏法の守護を願い、神々の山で高野を借り受けたといわれている。そのため、古来より高野山の鎮守社として知られ、高野山と密接な関係をもつ神社だ。また、全国の丹生都比売神を祭る神社の総本社でもある。

お薦めしたいのは、麓の慈尊院から丹生都比売神社近くを通り、高野山金剛峯寺へと続く「高野山町石道」だ。世界遺産登録された参詣道で、高野山への道標として、1町(約109㍍)ごとに「町石(ちょういし)」と呼ばれる高さ約3㍍の石柱が建てられているのが特徴。町石道から丹生都比売神社へとそれる道に並んで建つ2基の鳥居は丹生明神と高野明神を祭り、弘法大師・空海が建立したものといわれる。

高野山の歴史にふれられる町石道歩きを体験してみては。 (次田尚弘/和歌山)

丹生都比売神社(かつらぎ町)

丹生都比売神社(かつらぎ町)