映画から見る地域づくり語る 海南商議所
映画づくりを通した地域づくりについて考える「わかやま映画プロジェクト~プレミアトークセッション~」が19日、海南市の海南商工会議所で開かれ、県内で映画製作に携わった2人が映画製作に対する思いや製作から得たことなどについて話した。
同商議所青年部(湯谷泰司会長)が主催。ことし沖縄国際映画祭で上映された地元発信型の短編映画「ISHICHI(イシチ)」でプロデューサーを務めた同青年部の志場泰造さんと、昨年3月に有田市と有田川町を舞台に製作し、全国上映された「ねこにみかん」でエグゼクティブプロデューサーを務めた和歌山商工会議所青年部の有井安仁さんが、それぞれの経験を話し、意見を交わした。
志場さんは、昨年12月に吉本興業から映画の製作依頼があり、1月末には映画完成の記者発表を行った経緯を説明。記者発表を行うまでの約2カ月間で、地元エキストラのオーディションやホームページ開設、撮影をした苦労などを話した他、「映画のロケ地をスタッフに説明することもあり、あらためて地域のことを学ぶきっかけになった」と製作を通して地域の魅力を味わった経験を話した。
有井さんは、製作に掛かる費用を寄付で募ったり、ロケ地となる地域住民へ製作に対する理解と協力を求めたりした道のりを説明し、「たくさんの応援が集まり、クランクインすることができました。寄付をしてそれで終わりではない。『次は何をしようか』と言ってくれる人や友人を巻き込んで応援してくれる人もいた」とし、「人とのつながりを感じることができました」と数値化できない価値があったと話した。