ぶらくり丁でクラフトビールフェス 29日
ぶらくり丁商店街が、くつろぎのリビングスペースに!?――。新鮮なクラフトビールが味わえるイベント「クラフト×暮らふとビールフェス」が29日、同商店街内で開かれる。企画したのは、和歌山市主催の「第2回リノベーションスクール」受講生を中心とするBLAP(ブラップ)。実行委員長の小賀善樹さん(40)は「商店街を市民共有の広いリビングと捉え、居心地の良い空間をつくりたい。誰もが『もう一度来たい』と思える場になれば」と意気込んでいる。
同スクールは、同市中心部の遊休不動産を再生・活用し、魅力を高めることを目指すもの。実行委は公務員や建築士、飲食店経営者や大学生など9人で構成。「普段は人が行き交うだけの商店街が、ソファやベンチなどを並べることで、思い思いに過ごせる居心地の良いリビングルームのような場になれば面白いのでは」と企画した。
クラフトビールは、小規模の醸造設備で生産されるさまざまな味わいの手造りビール。イベントでは、海南市の平和酒造が手掛ける「HEIWA CRAFT」、白浜の「ナギサビール」、兵庫の「六甲ビール」など5醸造所の造り手自らが自慢のビールを注ぐ。製法や原料など、作り手のこだわりを聞きながら、飲み比べが楽しめる。北海道の「鬼伝説」や長野の「志賀高原ビール」など6店も樽を提供する。
当日は、ぶらくり丁の名称の由来でもある「ぶらくる」をテーマに、「風」「緑」「音」の3つのリビング空間が出現する。アーケードの屋根を開放し、大きな布を垂らして爽やかな風を感じさせる他、簡易テントの骨組みを利用して緑の植物を飾り、癒やしの空間を演出。4㍍×4㍍の巨大スクリーンで映画を上映し、特設ステージでは地元音楽バンドらが生ライブを届ける。手作り品のクラフトマーケットや飲食ブースも40店近く並び、岡山市の問屋町を再生に導いた明石卓巳氏の講演(午後3時半~)もある。
小賀さんは、商店街内へのクラフトビール店進出など、今後の新規出店に期待を寄せる。また「商店街の日常的なリビングルーム化」を目指し、常時スクリーンを設けスポーツイベントのパブリックビューイングを楽しむ構想も描いており「アーケード下の自由な空間は、魅力や光が感じられる場所。ここでしかできない体験を生み出し、まちを盛り上げていきたい」と話している。
ビールは1杯400円。別途プラカップ(50円)の購入が必要。すでに第2回の開催も10月10日に決定している。
午後3時半から9時半まで。詳細や問い合わせは実行委(ウエブwww.blap-wakayama.org、メールinfo@blap-wakayama.org)。