国体銃剣道の応援を 毎年開催は最後

国体実施競技の見直しに伴い、紀の国わかやま国体以降の毎年実施の中止が決定している「銃剣道」について、競技関係者は、毎年開催の最後となる今国体の観戦と応援を呼び掛けている。競技は10月3~5日、海南市大野中の市総合体育館で開かれ、成年男子と少年男子の部門で各選手が全国の頂点を目指し競う。
銃剣道は、選手の9割以上が自衛隊関係者という一般的にはマイナーなスポーツ。やりなどの日本古来の武道の流れをくみ、剣道の理論などと組み合わせて生まれた武道。樫(かし)の木で作られた長さ166㌢、重さ1・1㌔以上の木銃と呼ばれる武具で戦う。試合時間は3分で2本先取制。突き技がメーンで、勝負は一瞬で決まり、瞬発力と集中力が必要とされる。体には、剣道と同じような防具を装着する。

地元での国体開催に備えて、3年前から県立星林、和歌山商、和歌山東の各高校で県代表選手が養成され、初出場となる国体での活躍が期待されている。

銃剣道歴34年で、元航空自衛隊所属、県銃剣道連盟副会長の木下晴夫さん(64)は「平成23年9月の台風12号災害の復旧・復興活動などで汗を流し、貢献した自衛官の勇姿に声援を送ってほしい」と観戦を呼び掛けている。

硬い木銃を使用し対戦する(海南市の藤白神社での奉納)

硬い木銃を使用し対戦する(海南市の藤白神社での奉納)