県民歌カラオケ配信へ エクシングが今月

〽和歌山は常春の国――。仁坂吉伸知事は1日の定例会見で、県民歌がカラオケで歌えるようになると発表した。㈱エクシング(JOYSOUND)が今月中に配信を開始する。

県によると、今秋開催された「紀の国わかやま国体」の開・閉会式で使ったところ、県内外から電話で「どんな曲なのか」などと多くの反響があった。

県民歌は戦後の昭和23年、「本県の復興につながり、後世に残るものを」と一般公募して誕生。詞は星林高校はじめ県内各地の校歌や「ぶんだら節」などを作詞した旧美山村出身の詩人・西川好次郎、曲は童謡「赤とんぼ」などで知られる作曲家・山田耕筰が手掛けた。

仁坂知事が知事就任後、「格調高い素晴らしい歌」と県民歌に着目し、それまであまり歌われていなかったことから、式典の国歌を歌う場面などで歌うようにした。平成19年からは県庁の電話保留音にも採用している。

しかしまだ県民に浸透しているとはいえず、岡本勝年県民局長は「県出身の人たちが県外で集まった時などに、一緒に歌ってもらえれば。子どもたちに郷土意識を持ってもらえるよう、小学校の音楽の授業に取り入れることも検討したい」と話している。

現在は秋田、栃木、長野など7県の県民歌がカラオケで配信中。県はエクシングの他、第一興商(DAM)とも配信について交渉を進めている。