ポイ捨て防止強化へ 和歌山市が条例改正案
増加する観光客に気持ち良くまちを巡ってもらおうと、和歌山市は「市美化推進及び美観の保護に関する条例(通称・ポイ捨て防止条例)」の一部改正を目指している。骨子案では、市中心部に重点区域を設け、空き缶などを投げ捨てる行為、路上喫煙などを禁止。骨子案について市民からの意見募集(パブリックコメント)を29日まで受け付けている。
同条例は平成4年に施行。市民などに対し、空き缶やたばこの吸い殻などは持ち帰るか回収容器に入れること、飼い犬のふんを適正に処理することなどを定めている。当初は、条例違反に対する罰金も定められていたが、検挙事案がなかったことなどから同12年の改正で罰則条項が削除された。
今回の改正骨子案では、まちなかをきれいに保つため、特定美観地域の中で観光客の利用が特に多いJR和歌山駅周辺や和歌山公園周辺などを「ポイ捨て防止重点区域」に指定。同区域内では、空き缶や吸い殻のポイ捨て、飼い犬のふんの放置とともに路上喫煙も禁止する。
条例違反が発見され、勧告(注意)に従わない場合は、市長が行政処分として、文書などで違反是正の命令ができるようにするとしている。一方で罰則は盛り込んでいない。
路上喫煙については、施設に設置の灰皿や携帯灰皿を利用するなどの場合は、条例違反にはならないとしている。
改正案の資料は市ホームページに掲載している他、自治振興課(市役所本庁舎2階)、総務課資料コーナー(同1階)で閲覧できる。
今回の改正案により、観光振興の後押しとなることが期待されている。
同課にはこれまでに、喫煙者から「ストレスにならないように考慮してほしい」との意見が寄せられているという。
意見の応募はメール、郵送、ファクスまたは持参で同課(jichi@city.wakayama.lg.jp、〒640―8511和歌山市七番丁23、FAX073・435・1253)へ。問い合わせも同課(℡073・435・1011)。