河南図書館オープン 紀の川市2館体制に
紀の川市の旧貴志川支所(貴志川町神戸)で4日、河南図書館がオープンした。既存の打田図書館の名称を「河北図書館」に変え、今後は2館を市立図書館として運営する。同日は河南図書館の開館式があり、愛称の発表やテープカットで開館を祝った。
市はこれまで、旧5町に図書館を設けていたが、施設の老朽化や分散による蔵書の重複などを理由に、粉河図書館(6月)から順次閉館し、統合準備を進めていた。総事業費は4億1000万円。
河南図書館の専有面積は1076平方㍍。鉄筋コンクリート造3階建ての支所1階を使用。耐震補強を施し、館内には市民の憩いの場を確保した。板張りクッションフロアの「学習コーナー」には約50人分の座席を用意。じゅうたん敷きのキッズコーナーや雑誌コーナー、授乳室なども設けた。
本の貸出は図書館検索機かインターネットで予約が可能(一部資料を除く)で、借りている本は最大で2週間の延長ができる。
県内在住者なら誰でも図書カードを作ることが可能で、利用促進のため河北図書館の休館日を毎週月曜、河南図書館を毎週木曜に振り分け、平日の開館時間を30分延長した。
開館式には地元県議や市議ら約40人が出席。中村愼司市長は「2館を充実させ、十分に活用してもらえる図書館にしていきたい」とあいさつした。290点の応募の中から選ばれた愛称の発表があり、河北を「ひこぼし」、河南を「おりひめ」と名付けた池田小学校1年の西端友彩さん(7)に表彰状が授与された。