平和のために語る戦争 11日に伝承者の会
戦争の愚かさと平和の尊さを後世に伝えるため、県内の戦争体験者ら8人が設立した「県戦争・空襲体験者伝承者の会」(佐藤須磨子代表)は11日午前10時10分から、戦争体験の講演会「平和のために、今語る戦争中のこと」を和歌山市市小路の河北コミュニティセンターで開く。
同会は戦後70年の昨年12月に設立。佐藤代表は、和歌山大空襲を語り継いでいこうと27年前に「平和大好きウォーク&マラソン大会」を発案し、空襲・戦争の体験談の募集や聞き取りをしてきたが、体験者の減少から最近、聞き取りや原稿集めに苦労するようになり、戦争を知らない世代も増えてきたことから、二度と戦争をしないとの誓いを大切にし、平和な世の中が続くことを願い、市民が体験した戦争・空襲を語り継ごうと伝承者の会を立ち上げた。
同会は、戦争・空襲体験者を探し、体験を記録、収録、映像化して残す他、戦時中の生活用品や文書、遺書、軍関係の品物などの収集を進めるとしている。
今回の講演会は活動の一環。同会役員で、明治神宮外苑競技場での学徒動員の壮行会を経験した元軍人、上野山馨さん(90)=有田市=が体験を語る。
参加無料。申し込み、問い合わせは同会事務局の林口さん(℡090・3672・1248)。