応用力に課題 県独自の学力テスト結果
県教育委員会は8日、県内の小中学生を対象に行った独自の学力テスト「平成27年度県学習到達度調査」の結果を発表した。小中学生ともに漢字を読む問題や四則計算といった基本・基礎的な問題はできていたが、応用問題は課題が残った。
調査は児童生徒の復習対策や教員の指導方法改善のため、全国学力テストとは別に行っているもので、結果を踏まえて学年が上がるまでに本年度の学習内容の定着を目指す。
国語と算数(数学)の2教科で昨年12月8日に実施。基礎的・基本的な知識・技能を問う問題と、身に付けた知識・技能を活用する力を問う問題で調査した。
調査対象は、公立小学校と特別支援学校小学部の4~6年生(249校約2万3550人)、公立中学校と特別支援学校中学部の1・2年生(129校、約1万5700人)。
正答率が特に低かったものを見ると、中1の国語で、文学的な文章の内容を主人公の描写に気を付けて40~50字にまとめる問題の正答率は10・1%、小4の国語で、説明的な文章から答えとなる一文を抜き出す問題の正答率は17・7%だった。
結果は各学校に届けた。県教委は「基本・基礎的な問題は小中学校ともに平均70%程度の正答率。課題の応用については今後、知識や技能を使う場面設定を授業で取り入れる」と話している。