地元の仕事を知ろう 3月に未来スクール
地域で進めるキャリア教育――。地元の仕事が体験できるイベント「未来スクール2016」(県専修学校各種学校協会主催)が3月27日、和歌山市七番丁の市立伏虎中学校で開かれる。和歌山で活躍するさまざまな職業人が教壇に立ち、体験素材を盛り込んで授業を行う。体験は無料で、29日から参加者をホームページ(http://wakayama-senkaku.or.jp/mirai/)で受け付ける。
県内の経営者らでつくる実行委員会(実行委員長=山本理恵・IBW美容専門学校副校長)が運営。県外就職などで和歌山を離れてしまう若者が多い現状から、地元で働く魅力を知ってもらおうと、おととし11月に県内の事業所と連携してイベントを開催。24教室を設け、小学1年生から高校3年生までの約160人が地元で働くプロの授業を受けた。
普段、高校生と関わることが多い山本さんは「『和歌山には何もない』『やりたいことがないからフリーターでいい』と言う高校生に出会うことがあります」と話し、若者が地元で暮らすことや働くことに興味を持てず、県外へ流出してしまうのではないかと危惧する。
「地元の良さを若い人たちに知ってもらうことが大切。和歌山で働く格好良い人がたくさんいる。学校の先生だけではなく、私たちも社会を教えていかなければならない」と力を込める。
今回は「“未来にワクワク”できるまちの学校」をテーマに医師や建築設計、新聞、宿泊業など20業種の教室(定員各30人)を設けて開校する。22日夜には同専門学校で第1回実行委員会を開き、講師となる職業人やサポーターら約30人が参加し、模擬授業を実施。「ワクワクする授業」を目指し、一方的に話さないこと、体験を取り入れることなどに気を配りながら授業し、意見交換した。
山本さんは「いろんな人と出会うことはワクワクすることで、自分の成長にもつながる。未来への第一歩を探しに来てほしい」と参加を呼び掛けている。
当日は午前10時(受け付けは9時半)から午後3時45分まで。4限構成で1限(40分)につき5教室が開かれる。将来の進路などについて相談できる「将来のことなんでも相談室」もある。
問い合わせは同協会(℡073・423・9770、メールoffice@wakayama-senkaku.or.jp)。
開かれる教室は次の通り。
1限目=ダイビングインストラクター(対象小3~)、医師(中1~)、美容師(小1~)、日刊地方新聞社(小5~)、広告・看板業(小1~)▽2限目=建築設計(小1~)、化学工業(中1~)、寝具の製造と販売(中1~)、会計事務所(小5~)、海外提案営業(小1~)▽3限目=書籍販売(小5~)、宿泊業(小5~)、こどもコーチ(小1~)、エンターテイメント業(小5~)、看護師(小5~)▽4限目=アートディレクター(中1~)、新聞記者(小1~)、理学療法士(中1~)、ウェブディレクター(小5~)、弁護士(小1~)