15日債権者説明会 破産申請の佳園自動車

ことし2月10日に社長の男性が自殺しているのが発見され、3月24日に和歌山地裁に破産を申請した自動車販売・買取業「佳園自動車」(和歌山市舟津町)の債権者説明会が15日午前11時から、同市伝法橋南ノ丁の市民会館大ホール(1400人収容)で開かれる。破産に至った経緯や、破産申請時に明らかになった総額18億円超の負債の内容がどう説明されるのか、説明会への出席者数などが注目される。

同業者によると、同社は「未使用車が正規ディーラーよりも安く買える」と言われるほど異常な値引きで大量に販売台数を獲得していた他、さらに現金を集める方法として、同社が支払いを肩代わりする約束をし、車を安くする代わりに、本来は必要のないローン契約を顧客に組ませていたとされ、一部の業者には数年前から知れ渡っていたという。

先月31日には、不要なローン契約を結ばされたとして、顧客15人が信販会社に対し、約3200万円の債務不存在確認を求めて和歌山地裁に提訴するなど、その販売手法に対する波紋は広がっている。不要なローンを組まされ、まだ残金がある顧客は現在、同社からの肩代わりの振り込みがストップしているとみられる。

破産申請時の佳園自動車の資産総額は1億4004万円だが、不動産に設定された担保権や預金の反対債権による相殺を考慮すると、一般債権者に引き当てられる資産は2700万円程度にすぎないとみられている。

県警にも同社の販売手法について複数の相談が寄せられていることが明らかになっているが、県警は「今後の動向に関心を払っているが、個別事案について捜査しているか否かについては答えられない」としている。