サンコー創業者角谷さん死去 5月に社葬
家庭用品製造・販売業、㈱サンコー(海南市大野中)の創業者で取締役相談役の角谷勝司(かくたに・まさじ、本名=勝義・まさよし)さんが10日、胆管細胞がんのため死去した。81歳だった。社葬が5月13日午後1時から、和歌山市手平の和歌山ビッグホエールで営まれる。喪主は長男で同社代表取締役社長の太基(ふとき)さん。香典、供花、供物は辞退する。
勝司さんは同社の前身、角谷勝司商店を昭和37年3月に創業し、42年4月に同社を設立。生活に役立つオリジナルの家庭用品を数多く開発、販売し、同市の地場産業である家庭用品業界をけん引してきた。
平成19年3月に海南商工会議所会頭に就任すると、地元素材にこだわったものづくりで海南の魅力を全国に発信する「海南こだわりブランド創出事業」などを推進してきた。同会議所青年部の事業として「かいなん夢風鈴まつり」を始めるなど、観光振興にも尽力。また、地場産業の漆器と家具用品業界が連携し「紀州漆器まつり」「海南家具まつり」「家庭用品まつり」の3イベントを同日開催することを提唱。約5万人が訪れる秋のイベントとして地域に定着している。
海南青年会議所理事長、海南納税協会顧問、海南特産家庭用品協同組合理事長などを歴任。産業振興への功労などにより、旭日双光章、国税庁長官表彰、県知事表彰、海南市長表彰など多くの表彰を受けている。